ロッドのジョイント部のゆるみにフェルールワックス
先日、釣り場でルアーをキャストした際、ロッドがスッポ抜ける事案が発生。
同じことが2回発生したところでロッドを確認してみると、継ぎ目に摩擦が働かなくなっていました。
こうした現象が起こることをこれまで耳にしたことはありましたが、自身には初めての経験でした。
経験したことのない方もいると思いますので、簡単に説明すると、通常、ロッドのジョイント部はオスとメスが入り切らないよう、余裕をもって調整されています。
下の画像をご覧ください。
ロッドを差し込むと、(※黒いスレッド部分に注目)
通常は、下の画像のように完全には入り切らないように調整されています。
ここでは約1㎝の余裕があります。
ところが、今回は下の画像のように、黒のスレッド同士がぴったりくっついてしまっています。
左側のピースが右側のピースの奥まで入り切ってしまっていて、摩擦が働かない状態になっています。
そのため、ロッドが簡単にスポッと抜けてしまったり、くるくると回ってしまう状態になっていました。
このロッドは100均ジグを投げていたのではなく、70g前後の負荷の大きいルアーを投げ続けていたため、ロッドが削れてしまったのでしょう。
修理やピースの交換をすれば良いのですが、今回は試しに「フェルールワックス」使ってみることにしました。
「フェルールワックス」は、ロッドのジョイント部に塗ることで、抜けや固着を防止してくれる効果が期待できるものです。
リップクリームのような形状で、サイズはリップクリームよりやや小さいくらいです。
中身は固めのリップクリームのよう。
塗り過ぎは良くないとのことなので、優しい力で3回ほどジョイント部をなぞってみます。
ぼそぼそとした感じできれいには塗れませんので、これを指で万遍なく伸ばしていきます。
すると、体温で溶けてきれいに塗ることができました。
マットな質感です。
薄く塗れば良いとのことなので、この状態でロッドを優しくつないでみると、ロッドは入りきらずに約1センチほど残してつなぐことが出来ました。
塗る前は摩擦が働かずにスっと入っていきましたが、塗った後はぬーっとした感触でロッドが入っていったので、明らかに変化があります。
何度か差したり抜いたりをしてみましたが、この感触結構好きです。
しかし、強く差し込むと奥まで入り切ってしまったので、さらに2回ほど塗り足しました。
最終的に1センチほどの余裕が出来ました。
実はこのフェルールワックス、今回のための購入したものではなく、継ぎ目の緩くなったお気に入りのボールペンを修復できないかと考えて以前購入したものでした。
そのボールペンはフェルールワックスを塗ってから半年以上経過していますが、当初より効果は落ちているものの継ぎ目の緩みはまだなく、快適に使用できています。
フェルールワックスを使用する際の注意点として、使用を推奨していないロッドメーカーがあることと、塗り過ぎなど場合によっては逆効果となることがあるようです。
また、私のように毎回ロッドを温水のシャワーで洗っているような場合は流れてしまう可能性があるため、頻繁に塗り直さなければいけません。
しかし、釣り場でいざ起こってしまうと釣りの続行が出来なくなりますし、修理するには費用もかかるので、応急処置として使用するには良いのではないかと思います。
今回は試験的な意味合いもあるので、耐久性など今後この記事に追記していきたいと思います。
サイズも小さいので、釣行の際に1本持って行っておくと安心です。
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