100均ジグ用 スピニングロッドの選び方
この記事では、ダイソージグ用のスピニングロッドの選び方について説明します。
前提
今回ロッド選びの説明をする上で、2つ前提があります。
- 使うジグの重さは18g、28g、40gの3種類
- 釣り場は防波堤
ジグの重さは現在販売されている『メタルジグ』、『ジグロック』のラインナップに合わせています。
釣り場は初心者でも釣りやすい防波堤を想定しています。
ロッドの硬さ
ロッドにはいろいろな硬さがありますが、以下の3種類を基本として考えます。
L:ライト=柔らかい
M:ミディアム=普通
H:ヘビー=硬い
この3種類を基本として、
ML:ミディアムライト=LとMの中間の硬さ
MH:ミディアムヘビー=MとHの中間の硬さ
といった種類や、Lよりさらに柔らかいUL:ウルトラライトやHより硬いXH:エクストラヘビーなどといった硬さがあります。
このうち、100均ジグフィッシングに適している硬さはMLからXHの間です。
使うジグが軽いほど、ロッドが長いほど、柔らかいロッドを使っても対応できますが、さらに絞り込むとしたらM、MHのどちらかで良いでしょう。
適合ウエイト
ロッドには、ロッドごとに適合するルアーの重さがあります。
適合ウエイトの表示は、商品HPやロッドのパッケージのほか、ロッドのバット部分(グリップのすぐ上)にあることが多いです。
適合ウエイトは、g表示のほか、3/8oz~1ozといったoz(オンス:1oz=約28g)表示もあります。
100均ジグを使う上では、適合ウエイトの上限値が、使用するジグの重さ+7g程度となるようなロッドがちょうど良いです。
28gのジグを投げるなら、ロッドの適合ウエイト上限値が35g程度のものということになります。
ロッドの長さ、ハリ、投げ方、使用するライン等の諸条件によって考え方は変わりますが、経験上、+7gを一つの目安として良いと思います。
ここで1つ注意していただきたいのは、ダイソーのジグ『ジグロック』や『メタルジグ』は18g、28g、40gの3種類のラインナップがあり、最も軽い18gと最も重い40gには22gの開きがあります。
40gを扱えるロッドで18gを扱おうとすると、キャスト、アクション、リールを巻くスピードが全く異なるものになりますので、重さに応じた釣りをするように意識しましょう。
どう釣り方を変えたら良いかわからない場合は、同じロッドでは18gと28gまたは28gと40gの組み合わせのみ使うこととし、18gと40gの組み合わせはしない方が良いかもしれません。
というのも、40gで釣れたアクションを18gで同じようにしようとすると全く違うアクションになるため、せっかく見つけたヒットパターンがわからなくなってしまうことがあります。
40gで釣れたら40gの釣り方を頭と体に染み込ませ、他のウエイトで投げた後に40gに戻しても40gの釣り方が出来るレベルを目指しましょう。
ロッドの長さ
一般的に売られているショアジギングのロッドは、9フィート以上のものが多いです。
1フィートは約30㎝なので9フィートは約2.7mとなります。
私は6フィート後半から10フィートまでいろいろと使ってみましたが、スピニングロッドにおいて、個人的におすすめする長さは7.5~9フィートの間です。
長いロッドはジグを遠投できる、大物の強烈な引きをロッドでいなせるというメリットがあります。
その反面、重い、疲れる、身長が低いと投げにくい、アクションをつけづらい、感度が悪い、根掛かりを外しづらい、持ち運びや保管に不便といったデメリットもあります。
つまり、長いロッドは 高身長×怪力×器用な人向けなのです。
ロッド重量は150~300g程度とはいえ、3メートル以上もあるロッドでジグを投げようとすると遠心力が加わりますから、想像以上の力が体にかかります。
しかも、長いロッドは操作感が悪く、細かい操作がやりづらいのです。
実際、ショアジギングはロッドアクションのバリュエーションが少ないのが現状です。
また、ロッドをうまく操作できないとライントラブルが頻発したり、根掛かりを外す微妙な力加減ができないといったことにもつながります。
逆に、ロッドが短い場合、ロッド操作感が高まり疲労しにくいですが、遠投がしづらく、ロッドにルアーが乗った感触を掴みづらいといったデメリットがあることも事実です。
ですから、防波堤ではどうしても遠投が必要である場合を除いて、最初は7.5~9フィート程度のものをおすすめします。
長いロッドを使用するのは慣れてからにしましょう。
ハリ
ロッドのハリ(張り)は、キャストから、アクション、魚を掛けた後のやりとりまで終始釣りに影響します。
だから、ロッドのハリは釣りの最中に常に意識することの一つです。
ハリが強いほどキャスト時にスイングスピードを上げなければいけません。
また、ロッドアクションはしやすいですがバラしやすくなります。
私は手の届きやすい価格帯のロッドしか使用しないので高級ロッドはわかりませんが、ショアジギングに限らず、トラウトロッド、バスロッド、エギングロッドなど様々なロッドを使用した結果、ハリの強さはメーカーによって特徴があります。
たとえば、M社>D社>A社>S社。
初心者は、ハリが強くないロッドの方がキャスト時のジグの重みや魚をかけたあとのやりとりがしやすいので、釣りの上達が早くなると思います。
ハリの程度は数値化されておらず、表示がありませんので、ロッドを選ぶときはハリについてわかっている人に聞くか、釣り具屋の店員に聞いて確認する方法があります。
メーカーや価格帯、シリーズによって異なりますし、ハリに対して感じる個人差も好みもあるので、一概にコレと言えないところが悩ましいところです。
ちょっとマニアックな話ですが、私は根魚狙いで根の上を攻めるときは短距離をキビキビしたアクションをさせたいのと根掛かりを外しやすくするためにハリが強めのものを使い、スイミング中心のアクションのときはジグを滑らかに動かし、バイト時のハジキを減らすためにハリの少ないロッドを使うようにしています。
テーパー
テーパーは、直訳すると角度⇒ロッドの角度が最も鋭角になるところ⇒ロッドのどのあたりに最も曲がるポイントがあるかを示す指標です。
EF:エクストラファースト、F:ファースト、R:レギュラー、S:スロー
といった表示があり、順に、曲がりやすいポイントがロッドの先の方にあります。
これもRF:レギュラーファーストやRS:レギュラースローといった中間テーパーが存在します。
エクストラファーストは竿先付近に曲がりやすいポイントがあるので、チョンチョンとルアーを動かすアクションが向いていますが、大物や根掛かりなどでロッドに強い負荷がかかるとロッドの細い部分に大きな負荷がかかることになるので、折れやすくなります。
スローテーパーはその逆で、グリップ近くが曲がるポイントがあるので強い負荷に耐えられますが、細かいロッドアクションは苦手です。
100均ジグにおいては、ファーストテーパーからレギュラーテーパーの間が良いでしょう。
テーパーの記載がない場合は、オーソドックスなレギュラーテーパーであると考えておけば良いでしょう。
その他
私がロッドを選ぶときは上記の観点に、予算を加えて選びますが、その他の観点もありますので簡単に紹介しておきます。
継数(PCS)
ロッドが何分割されているかを表すものです。
2分割が圧倒的に多いです。
遠征用・出張時用として、リュックに入るモバイルロッドも何本か持っています。
モバイルロッドは継ぎ数は4~6程度で、仕舞寸法は60㎝程度になるため、持ち運びや保管に大変便利です。
継ぎ数が多い分ロッドが太く重くなったり、接続部の強度が弱いとというのは頭をよぎることがありますが、通常使用する上では特段不満はありません。
振り出しロッドは、投げ竿やサビキの竿に多く、パーツを無くす心配がないことはメリットですが、ガイドが整列しにくいことと、カバーが付いていても先端が折れやすいイメージがあるので使用したことはありません。
最近の商品はこのあたりのことがだいぶ改善されていると思います。
適正ライン
ロッドに適合するPEラインは、1.0~2.5号といった表記がありますが、正直なところどういう理屈でこの数値が設定されているかわかりません。
というのも、PEラインはメーカーによって太さや材質、編み込まれている糸の本数などがそれぞれ違います。
私が使っているラインは海外製の安いラインなので、同じ号数の表記でも、一般的な日本製のラインと比較して太いです。
実際に、適正ラインの上限値を超えたラインを使用していますが、問題が起きたことはありません。
まとめ
スピニングロッドの選び方、いかがでしたでしょうか。
今回紹介した選び方は、一般的な選び方とは異なっていると思います。
ショアジギング用ロッドおすすめ20本とか、厳選10本といったサイトはある程度参考になりますが、実際のところ記事を書いた人がすべてのロッドを使用したことがあるか不明ですし、どこかのランキングや一般論を引用して記事にしただけでは信頼性やオリジナリティがありません。
また、職業釣り師と週末アングラーとでは経験と技量に差が大きくあるため、職業釣り師がおすすめするロッドを一般人が使いこなせるかというのも疑問です。
人気がある、みんなが使っているロッドが自分に適しているとは限りませんので、どのような観点でロッドを選ぶのか理解し、自分で選択するのが良いでしょう。
調べて考えることが釣りの上達につながるのです。
今回はロッドを選ぶときの考え方について書いてみましたが、本気で書くとマニアックになりすぎて自分の考えを押し付けてしまうことになりかねないで、要点を押さえつつもさらっと書いたつもりです。
この記事は都度更新します。私も修行中の身なので、今後考えが変わることがあることをご了承ください。
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