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なぜスピニングリールのラインはヨレるのか(原因と対策)

2020スピニングタックルデビューの記録

スピニングリールを使っていると、ライン同士が絡まったり、ラインがガイドに絡みついたりといったトラブルが起きることがあります。

この大きな原因は糸ヨレです。

糸ヨレはなぜ起きるのか、どうしたら防げるのでしょうか。

 

糸ヨレの発生原因は主に2つ

ライン巻取り時

一つ目の糸ヨレ発生原因はリールの巻取りです。

どのように発生するか、単純化した模型を使って説明します。

リールの下においてある細長いものは、ラインを模したものです。

形は直方体で、一つの面を赤く塗ってあります。

別の角度から見るとこんな感じです。↓

上の図は、ちょうどラインローラーが真上に来ている状態です。

このとき、ラインの赤い面を上に向けておきます。

 

では、ハンドルを少し回してみましょう。

ハンドルを少し回すと、ラインローラーは90度時計回りに回り、時計でいう3時の場所にあります。

このときのラインに注目してください。

画面手前のライン(ロッド先端方向)を見ると、ハンドルを回す前と同じで赤い面は上を向いていますが、ラインローラー付近のラインを見るとラインローラーがラインをつかまえてひねっているため、赤い面は右を向いています

赤い面がねじれているのがわかるでしょうか。

これらのことから、ラインローラーを1/4回転させるとラインも1/4回転してねじれることがわかります。

 

同様にラインローラーを1/2回転させると、

ラインローラーが6時の場所にある時、ラインローラー付近の赤い面は下を向いていますので、ラインは半回転ねじれたことになります。

 

このように、ハンドルを回すとそれに合わせてラインローラーがラインをひねってしまうので、ハンドルを回すだけで糸ヨレが発生してしまうのです。

 

ここまで単純化した話で進めてきましたが、上記のことを踏まえた上で実際はどうなっているのかみてみましょう。

 

一つ目は、ラインローラーの回転の効果についてです。

先の実験では、ラインローラーがラインをつかまえているためラインがひねられるという仕組みだったので、これを解決するには、ラインローラーがラインをつかまえないようにラインローラーが回転するという方法が考えられます

(赤い面と反対側の「面」とラインローラーのラインに接する「面」が、磁石のように固定されている関係の場合にはラインが回転しにくいので、ハンドルを回すとラインがねじれてしまいます。ラインローラーが回転しやすいときは、ラインが転がることにより面が固定されないためヨレができにくくなります。ハンドル回転前の画像を参照しながら読むと理解が進むかもしれません。)

 

ほとんどのリールには、ラインローラーの中に樹脂カラー又は金属製ベアリングが入っています。

高級なリールは初めから滑りが良いとされる金属製ベアリングがセットされています。

これによりラインローラーの回転が促され、ヨレ防止が期待できるわけです。

一方で、比較的安価な価格帯のものは金属性ベアリングよりも滑りの良くない樹脂カラーがセットされていますので、これを金属製ベアリングに交換することで、糸ヨレの減少が期待できます。

 

二つ目はラインローラーの角度(テーパー)についてです

一定の価格水準以上のリールには、ラインローラーに角度がついています。

ラインローラーに角度をつけることで、ラインローラーの回転によりひねられたラインを、坂道で転がすようにして反対のひねりを加えて、糸ヨレを防止するというわけです(原理は先ほどと同じで、ラインローラーに接触するラインを転がすことにより面を固定しないようにする)。

ラインローラーの角度については、いちユーザーがどうにかできる問題ではなく、メーカー側の問題です。

 

上記の2つの方法は、どちらもラインがラインローラー上にないと効果を発揮しないので、ラインテンションを張っていることが前提です。

 

ライン放出時

2つ目の糸ヨレ発生原因は、ラインの放出です。

これは、以下の画像を見るとイメージしやすいと思います。

リールとトイレットペーパーを並べて置きました。

・スプール=トイレットペーパーの芯

・ライン=ペーパー

に見立てています。

トイレットペーパーをイツモトチガウ方向に引っ張れば、ヨレが発生することがわかります。

ライン放出時のヨレを防ぐ方法は、残念ながら検討がつきません。

 

その他の原因

その他の糸ヨレの原因として、

・ドラグを効かせたままラインを巻取る

・キャスト時や回収時にルアーが回転

などが考えられます。

 

追加説明

ここで疑問に思った人がいるかもしれないので説明します。

先のトイレットペーパーの例のとき、ペーパーがヨレても、うまく巻き取れば元に戻るからヨレは発生しないんじゃない?

正解です。

 

実際、先ほどの実験後のトイレットペーパーは元通りに巻き取って元の場所に戻してあります。

 

この疑問についてですが、

放出時に糸がヨレても、巻き取るときに同じ分だけ逆にヨることが出来れば元通りにできます。

しかし、実釣すると、ラインの放出時とラインの回収時に同じ分だけヨレを発生させることは不可能であることに気づきます。

例えば、投げたルアーを回収してキャストするときにルアーが空中に浮いている間、ルアーは必ず回転しますので、そこで糸がヨレるわけです。

つまり、ライン放出とライン巻取りのヨレのバランスも重要ということなのです。

だから、どんなに性能の良いラインローラーを備えたリールで巻き取り時の糸ヨレを防止できたとしても、糸ヨレは発生するのです。

 

糸ヨレの対処法

さて、これまで見てきたとおり、スピニングリールの糸ヨレは構造上どうしても起きてしまいます。

糸ヨレを完全に防ぐことはできませんが、軽減することはできます。

ヨレ防止の機能の付いたリールを新たに買うという方法以外で、よくある方法をいくつかご紹介しましょう。

 

巻くときにラインにテンションをかける

予防という観点ではこれが一番大事だと思います。

たるんだ糸をひねるのと、ピンと張られた糸をひねるのはどちらが楽か考えてみると、前者であることがわかります。(後者は、先の模型でいうと赤い面が常に上を向いたまま巻き取られることを指します。この状態で、ライン放出時も常に赤い面が上を向けば理論上ラインはヨレない!)

ラインをたるませて巻取るとヨレがかかりやすくなるので、ラインを張った状態にしておくことでラインがヨレることをある程度防ぐことができるのです。

ルアーを巻くときだけではなく、ラインブレイクしたとき等、いかなる時もラインにテンションがかかるように気を付けましょう。

ルアーの重みでラインが張ったときに巻いたり、ラインブレイクした際は指や手でラインをつまんでテンションをかけながら巻き取ると効果があります。

 

ヨリモドシをつける

ラインのヨリを戻す、という意味のヨリモドシという道具があります。

スイベル、サルカン、タルカンなどと呼ばれる方が多いですね。

これをルアーの間に付けることで、ルアーを回転させることなくある程度はヨリをとることができます。

ちなみに、私はスナップ付きのものを使っています。

60㎝以下であれば↓のサイズで十分。

ラインローラーの滑りを良くする

ラインローラーにゴミや塩などがつくと滑りが悪くなり、ラインをつかまえてしまうので、掃除してオイルかグリスを差しましょう。

元々グリスが入っているところにオイルを差すとグリスが流れてしまうことがありますので、どちらを使うか決めましょう。

グリスはオイルよりも持ちが良く、錆防止も出来るといったメリットがありますが、滑りはオイルよりも悪くなります。

 

また、樹脂カラーを金属製ベアリングに交換することで滑りを上げることもできます。

専用の道具を使う

私は使ったことはありませんが、螺旋が水を噛んでヨリを戻す方向に回り、ラインのヨレがとれるそうです。

   

ナス型おもりを遠投してテンションをかけて巻取る

上の方法と原理は同じです。

専用の治具を買うよりは安く済みます。

ヨリモドシと合わせ技で使っても良いでしょう。

 

ラインは釣行直前に巻かない

太いラインやフロロカーボンラインなどのハリのあるラインは、スプールに馴染むのに時間がかかります。

ラインが馴染まないとラインローラーの機能がうまく働きません。

釣行の1週間前までには巻いておきましょう。

 

その他

ヨレが原因となって起きるライントラブルの予防として、

・スプールぎりぎりまでラインを巻くのではなく、少なめに巻く

・スプールシャフトに薄いワッシャーを入れてテーパーを付けて巻く

などの方法もあります。

 

まとめ

ライントラブルが起きるとストレスになりますし、貴重な時間が削られてしまいます。

最近のリールは進化していて昔よりヨレなくなっていると感じていますが、スピニングリールの構造上、糸ヨレの発生を完全に抑えることはできません。

ラインがヨレるのは腕のせいではないのです。

糸ヨレは、原因と対策を知った上でも起きてしまうことですので、予備のラインを用意しておく、替えスプールや予備のリールを持っていくなどして釣り場で困ることがないようにしましょう。