リールから異音発生、ハンドルが回らない(リールメンテナンス)

タックルメンテナンス方法

先日釣行に行った時のこと。

スピニングリールを回すと、「キュルキュル」と何かがこすれるような音が発生。

リールからこれほどまでの大きな異音が発生した経験はなかったので、不安に思いながらも使っていると音がしなくなったので、様子を見ることにしました。

レガリスLT3000-CXT(ダイワ)

しかし、次の釣行時にも同じ現象が起きたので、このままでは壊れると思い、原因を探ることにしました。

はじめに疑ったのはローターとスプールの干渉。

ハンドルを回すと擦れるような音がすることから、ハンドルと連動して回転する部分が、回転しないどこかの部分に当たっているのではないかと考えました。

しかし、自宅で何度ハンドルを回してみても音がしません。

次に疑ったのはラインローラー。

ちょっと面倒ですが、しばらく分解メンテナンスをしていなかったので、ハズレでもついでにメンテナンスしてしまおうと言い聞かせ、ドライバーで分解してみます。

見た目は大丈夫そうですが…

綿棒で掃除をすると、赤っぽい汚れが付きました。

通常の汚れの色は黒、茶、白等なので、赤は「錆び」です。

つまり、ベアリングが錆びているのです。

このベアリングの錆が原因で、ラインを巻き取るときに異音が発生していたのでした。

ベアリングを新品に交換し、ついでに周辺パーツを洗浄しておきました。

(ベアリングは消耗品のため、予め買っておいたものに交換しました。1個ずつ買うと割高なので、4個入り等を購入してストックしています。ベアリングのサイズ(内径、外径、幅)はインターネットでメーカーHPなどで調べることができます。)

これでメンテナンス完了です。

次回の釣行では異音は消えるでしょう。

PEラインは構造上、ナイロンラインやフロロカーボンラインと比較して水切れが悪いので、気をつけなければならないんですね。

釣行後は毎回ラインローラー部を水洗いし、オイルメンテナンスは2回に1回程度の頻度で行っていましたが、毎回行った方が良いことを学びました。

それでも錆の発生は避けられないと思いますが、寿命はいくらか延びるはずです。

ちなみに「水置換型」のオイルというものもあります。

これは、詳しい原理はわかりませんが、オイルが水を押しのけてくれる性質があるようです。

リールを水洗いをした場合、内部に水が残っている可能性がありますので、オイルが水を押しのけてくれる水置換型のオイルは良さそうです。

自転車用として持っているため、リールに試したことはありませんが、ベアリングにも使えるようです。


レガリスのメンテナンスが終了したので、ついでに他のリールも確認してみました。

すると、1台のベイトリールのハンドルが回りません。

以前もハンドルが回らない現象が発生し、そのときは内部のベアリングが原因でした。

同じ箇所が原因とみて分解しましたが、異常ありません。

グリス類もきれいな状態のままです。

他の箇所を探ってみると、スプールシャフトを支えるベアリングが原因だとわかりました。

ここは初めて交換する箇所です。

防錆ベアリング仕様のものでしたが、たしかにオイルメンテナンスが疎かになっている場所でした。

釣行後は水洗い・乾燥・拭き上げ、時折オイルメンテナンスで十分だと考えていましたが、甘かったようです。

スピニングリールは、シマノであれば「SW(ソルトウォーター)」仕様のものは海水の侵入を防ぐ仕組みになっているものもあるので、メンテナンスの頻度は下がると思います。

所有しているストラディックSWは、ベアリングの両側にゴムパッキンで水の侵入を防ぐ仕組みになっていますが、完全に防ぐことは不可能でしょうし、ゴムパッキンの外側には汚れが溜まるので、結局は分解メンテナンスは必要だと考えています。

メンテナンスは自己責任で行わなければいけませんが、今回のような異音を放置していたらラインはヨレっぱなしで、ベアリング周辺のパーツがダメになっていたかもしれません。

スピニングリールはラインローラーが最も不具合が起きやすい場所だと考えていますので、気をつけないといけませんね。