釣れない人への処方箋/ショアジギングで釣れないのは道具のせいでもウデのせいでもない

釣れる思考法

テレビやYouTubeでブリやマダイを釣っているのを見てショアジギングを始めてみたけれど全然釣れない!

新しく道具も買ったし、ジグの動かし方だってしっかり学んだのに全く釣れない!!

自分は向いていないのか、せっかく道具を買ったけど物置にしまおうか、それとも処分してしまおうか…。

そんな人のためにこの記事を書きました。

 

初めに断言します。

ショアジギングで釣れないのは、あなたのウデのせいではありません。

もちろん、道具のせいでもありません。

ただ、釣果に必要な要素を知らないだけなのです。

釣果の要素を覚えれば、念願の魚をすぐに手にすることが出来るでしょう。

はじめに

はじめに簡単な自己紹介をさせていただきます。

私は釣り歴は20年以上ありますがショアジギング歴は5年程度しかありません。

ベテランの部類には入らず、初心者とベテランの間のポジションにいます。

しかし、この中途半端なポジションにいるからこそ、初心者だった頃の釣れないときのむなしさや、1匹釣れるまでの本当にこんなもので釣れるのだろうかという疑心暗鬼の気持ちもよ~く覚えています。

偶然のファーストフィッシュをきっかけにショアジギングを研究したところ、1年も経たないうちにコンスタントに釣果が上がるようになり、月に2、3回程度の釣行回数しかないサラリーマンアングラーですが、青物から根魚まで、今では年間の釣果が100匹を超えるようになりました。

これまでに釣った魚種は、ブリ、カンパチ、サワラ、アジ、サバ、カマス、ニシン、イワシ、ダツ、ヒラメ、カレイ、マダイ、クロダイ、アイナメ、ホッケ、クロソイ、マゾイ、ムラソイ、メバル、エゾメバル、マハタモドキ、キジハタ、ケムシカジカ、ツマグロカジカ、ネズミゴチ、ササノハベラ、クサフグ、クロサバフグ、ウグイ、マダコ、マイカ、ジンドウイカなど、30種以上にのぼります。

しかも、使うジグは基本的にダイソーに売っているジグベイト18gと40gの2種類のみです。

バスロッドで18gのダイソージグを投げることから始めた初心者が、年間ボウズ回数3回未満にまでどうやって成長したのか。

その理由の一つが、次から紹介する『釣果の要素』に気づいたことでした。

釣果の因数分解/釣果は5つの要素の掛け算と足し算で決まる

因数分解とは、中学生のときに数学の授業で誰しもが習った概念です。

この考え方が、釣りに応用できるのです。

 

【問】

y=x2(←xの2乗)+3x+2を因数分解せよ。

【解】

y=(x+1)(x+2)

 

というのが因数分解です。

要素同士の掛け算で表し、シンプルな形であるほど美しいものです。

では、釣果をいくつかの要素で表すとどのようになるのでしょうか。

 

単純化してまとめると、

釣果=(①時期×②時間帯×③場所)×(④道具+⑤アクション)

で表すことが出来ます。

この式について、次の章から説明していきます。

 

①時期

魚は、ある時期になると産卵のために深場から浅場に上がってきたり、エサをとるために潮に乗って北上したり南下したりするため、狙うターゲットの魚が今釣れる時期にあるのかを把握することが重要です。

特に青物のような回遊するタイプを狙う場合は、細かい時期まで特定できると釣れる確率が上がります。

ある地域で青物は夏に釣れるという情報があったとしても、6月から8月まで通して満遍なく釣れていたわけではなく、実は7月の第3週だけよく釣れていたといったことも珍しくありません。

よくある間違いとして、月別のお魚カレンダー等を見て、○月に釣れると書いてあるから〇月の今行ったら釣れるはずだと安易に考えて釣行に向かうことがあります。

しかし、釣れる時期というのはバラつきがあるのが普通で、月単位でズレることも少なくありません。

また、釣りをする地域や場所によってもバラつきの度合いが異なりますので、ある半島の西側では例年より早く釣れ始めたけれど、同じ半島の反対側では例年より遅く釣れ始めたといったこともありえます。

したがって、釣具屋やSNSなどで、今釣れているのかどうかという鮮度の高い情報を得ることがとても大切になります。

 

②時間帯

釣りをする時間帯も重要です。

本当に釣りたいならば、「空いた時間に釣りに行く」ではいけません。

仕事や家庭の事情はそれぞれあると思いますが、出来るだけ釣れる時間帯を狙って釣りに行きましょう。

経験上最もおススメの時間帯は朝マヅメです。空が明るくなり始めてから2~3時間が勝負です。

筆者の場合、初夏は空が明るくなり始める頃から釣りはじめ、朝6時には帰り支度を始めます。

朝マヅメと同様に夕マヅメもチャンスの時間帯と言われています。

ただし、場所によっては日の高い時間帯の方が良く釣れるケースもあります。

実際、筆者がここ数年秋に通っている場所においては、15時頃に青物が最もよく釣れる時間帯を迎え、16時、17時と夕マヅメが近づくと釣れなくなる傾向があります。

③場所

魚がいる場所で釣りをしなければ、魚は釣れません。

エサとなる小魚がいるか、潮通しが良いか、エサを追い詰められるような地形になっているか、エサに見つからないよう身を隠せる障害物があるか、深場から浅場に移動するルート上にあるか等を考えてみましょう。

とはいえ、初心者がそれを判断することは大変難しいので、魚がいることを判断する根拠として、直近3年間毎年ターゲットが釣れているかを調べてみましょう。

直近1年が良く釣れているとしても、偶然ある年だけ釣れていただけといったことも起こりうるので、3年連続で釣れているという情報を掴めれば、その理由はわからなくてもそこは釣れる確率が高い場所と判断して良いでしょう。

 

さて、ここでもう一度先ほどの釣果の式を引っ張り出します。

釣果=(①時期×②時間帯×③場所)×(④道具⑤アクション)

今度は式の赤字の部分に注目してください。

釣果は5つ要素の掛け算と足し算になっていますが、0にはどんな数字をかけても結果は0になります。

ココがポイントです。

つまり、①時期、②時間帯、③場所のいずれかを外すと他はどんなに良い条件でも釣果は0になります。

④の道具については、安いロッドやリールでもちょい投げが出来れば足元の魚を釣ることができます。

⑤のアクションについても、放置さえしなければタダ巻きでも魚を誘う立派なアクションになりえます。

つまり、④道具や⑤アクションが原因で魚が釣れない確率は実は低いと考えてよいのです。

 

ここまでのことを一旦まとめると、ショアジギングで釣れない原因は、高級なロッドやリールを使っていないことが原因でも、アクションの付け方が下手だからということではないのです。

釣り番組を見ると、④道具と⑤アクションが強調されるので、そこの重要性が高いように錯覚してしまうこともありますが、本当に整えるべき条件は①時期、②時間帯、③場所の3つなのです。

この3つを押さえたうえで、さらに釣果を上げるために道具とアクションに磨きをかけるのです。

この優先順位を間違えないようにしましょう。

 

このことを裏付ける話として、YouTubeで釣り動画を検索し、何本か視聴してみてください。

素人が簡単に釣っている動画を見つけることが出来るはずです。

このことから、高級な道具やプロのようなアクションをつけることがマストではないことをすぐに理解できるでしょう。

釣果は事前のリサーチで決まる

これまで見てきた通り、釣果の3大要素は時期、時間帯、場所です。

これからは、時期と場所について事前によくリサーチをして、釣れる確率を高めましょう。

釣果の8割はリサーチで決まると言っても過言ではありません。

 

しかし初心者にとっては、時間帯は朝マヅメに行くとしても、時期と場所の見当をつけることが難しいことも事実です。

もし釣り具屋やSNSなどで釣果と場所についての鮮度の良い情報を入手できれば、時間をおかずに同じ場所に行って釣りをすることが最も釣れる確率が高い方法でしょう。

ただし、青物は「昨日はたくさん釣れていたのに今日はさっぱり」といったことが良く起こりますので、過度な期待は禁物です。

また、情報が出回っているということは同じことを考える人が他にもいるわけですから、釣りが出来ないほど釣り場が込み合ってしまうという状況も想定できます。

 

そこで、筆者がやっていることを一つご紹介します。

少し前でも述べましたが、過去3年間分、同じ時期に同じ場所で釣果が上がっているかをインターネットで検索する方法です。

もし同じ時期に同じ場所で3年連続で釣果が上がっているようであれば、おおよその釣れる時期の見当を付けることができます。

時期の見当がついたら、まだ釣果出ていなくてもその場所に通ってみましょう。

釣果情報が出回る前であれば釣り場も空いていますし、釣果を独り占めできるかもしれません。

 

筆者が釣りをする地域も一旦釣果が出ると釣り場が人だらけになるので、情報が出回る前に楽しんで、情報が拡散され出したころにはその場所には行かないことがほとんどです。

もちろん読みが外れることもありますが、自分なりの釣果カレンダーを作ることが出来るので、来年度以降の参考になりますし、密を避ける意味でもこの方法はおすすめです。

このように数年分の釣果の傾向を研究すると、ある半島の西側にあるA漁港で釣れ出すようになると約3週間後に同じ半島の東側にあるB漁港で釣れるようになるといった傾向を掴んだり、C漁港で釣れだすとそれより北のD漁港では釣果のピークが過ぎたとおおよその見当をつけることができるようになるので、とっても面白いですよ。

 

ショアジギングのターゲットは青物だけじゃない/根魚をターゲットに

ショアジギング=青物というイメージが定着している感がありますが、根魚も立派なターゲットになります。

根魚というのは根(障害物)周りに生息する魚の略称で、アイナメ、カサゴ、ソイ、メバル、ハタなどの魚が代表的です。

回遊魚である青物は基本的に広範囲を泳ぎ回っていますので、タイミングが合わなければボウズの日が続いてしまいます。

これに対し根魚は障害物周りに居着いていることも多く、魚が潜む障害物を探り当てることができれば数釣りも可能です。

根魚は基本的に血合いが少ないので、生臭さも青物ほどありません。

食べ方は刺身や焼きのほか、煮付けや汁物と料理のレパートリーも豊富です。

白身で骨や頭からダシをとることも出来ます。

根魚はワームで狙うことが一般的なため、ジグで狙って釣る人はまだ少なく、ワームの先行者がいる釣り場でもワームに反応しないがジグに反応する魚が釣り残されているものと考えられます。

軽いジグで狙えるので長いロッドや大きいリールは不要で、女性や子どももとっつきやすいと言えます。

狙うポイントは堤防沿いや堤防の基礎となっている捨て石の境目なので、ちょい投げで十分です。

ベイトリールとの相性も良いので、ベイトリールデビューの機会としても最適です。

障害物周りにちょい投げしてフォールさせ、ボトム付近を50㎝ほど上げ下げしながら巻くと良く釣れます。

ダイソーに売っているジグロック18g(カラーは何でもよい)で釣れますので、是非試してみてください。

なお、ダイソージグでの釣り方は当サイトの他の記事に載せていますので、ややマニアックな記載もありますが、良かったら見てみてください。

50センチクラスのアイナメ(18gのジグロック使用)

 根魚をジグで狙う際の最大の懸念材料は根掛かりです。

根の近くを攻めるほどよく釣れますが、同時に根掛かりのリスクも比例して上がりますので、根掛かりのリスクを回避する工夫が必要です。

筆者は根掛かりをした場合でも一定の力をかけるとフックが曲がってルアーを回収できるようにしているので、ジグのロスト率を大幅に下げることに成功しています。 

まとめ

いかがだったでしょうか。

ショアジギングで釣れない3大原因は、時期、時間帯、場所です。

これらについてきちんと情報収集できれば、これまで全く釣れなかった人でもあっさりと釣れるようになるでしょう。

釣り番組のロケにおいて、番組サイドや出演者が事前に釣行先の釣り具屋や地元で釣りの上手な人から情報を仕入れていることからも、その重要性がわかりますね。

釣果の3大要素を揃えようとしても、どうしても青物の回遊タイミングと合わないことがありますので、根魚の釣り方を覚えておくとショアジギングが3倍は楽しくなりますよ!

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Posted by KEN(運営者)