100均ジグの釣りとマッチ・ザ・ベイト

釣れる思考法

『マッチ・ザ・ベイト』という言葉をご存じでしょうか。

私がこの言葉を知ったのはずいぶん前のことですが、深く考えず、その時のターゲットが捕食しているであろうベイト(餌)にルアーをマッチ(合わせる)させるという意味だとなんとなく思っています。

たとえば、ターゲットの青物が、表層を泳ぐ10㎝程度のカタクチイワシが追っている状況なら、10㎝程度のイワシカラ―のルアーを選択して、その時のイワシの泳ぎ方に合わせてアクションをつけるということになります。

この考え方は、100均ジグの釣りでも当てはまるのでしょうか。

このサイトで紹介している100均ジグは、18g、28g、40gの3種類で、サイズは5~8㎝程度のものですから、マッチ・ザ・ベイトの理論に基づくと、ベイトが5~8㎝の小魚のときが最も良く釣れるということになりそうです。

この理論についての釣り人の関心度は高いと思いますが、私も魚を持ち帰ったときは必ず胃袋をチェックしています。

上の画像は、メタルジグフラットの18gと28gで釣ったホッケ2匹の胃袋の中からそれぞれ出てきた小魚です。

既に消化されていますので、ベイトはジグよりやや大きいサイズと考えられますが、ほとんど同じサイズと考えて良さそうです。

これはマッチ・ザ・ベイトの良い例ですが、逆のパターンもよくあります。

例えば、ベイトが15㎝くらいのオオナゴだったことがあります。

これは100均ジグの2倍の長さです。

それどころか、口の中にエビが入っていたホッケやカニが入っていたアイナメ、タコが入っていたハタを釣ったこともあります。

だから、100均ジグでの釣りにおいて、必ずしもマッチ・ザ・ベイトにこだわる必要はないと結論づけています。

結論:ベイトのことは特に考えず、100均ジグを投げましょう!

この話には続きがあります。

以前、『100ジグの弱点』という記事を書きました。

弱点は4つ掲げましたが、その4つ目の「大物が喰う前に小型が喰ってしまう」という点を、どうにかクリアしたいと思っていました。

小型のルアーだと小型が釣れてしまうのなら、大型のルアーを投げれば大型しか釣れないだろうと仮説を立て、ここ最近は大型のルアーを投げていました。

大型のルアーというのは、サイズでいうと14㎝以上、重さで言うと60gを超えるようなものです。

ジグだと大きいルアーはなかなかないので、プラグです。

ダイビングペンシル、シンキングペンシルといったものを中心に使っていました。

5~8㎝の100均ジグでは20㎝~50㎝位のサイズがよく釣れていたので、14㎝~18㎝となれば長さは倍以上、体積は8倍くらいのビッグサイズが釣れるはずです。

実験した結果がどうだったかというと、釣果はワラサ、カンパチ、ヒラメ、ホッケ、サバといった魚種が釣れました。

気になるサイズは、35㎝~60㎝が大半でした。

結果として、100均ジグで釣れた魚種とほとんど変わらず、サイズは若干アップした程度でした。

デカくて重いルアーでも魚は思ったより釣れましたが、記憶にある範囲で最も小さかったのは14㎝・70gのシンキングペンシルで釣れた30㎝前半のホッケで、同じルアーで35㎝のサバも釣れました。

どちらもそれほど口は大きくありません。

また、同じく14㎝のルアーで釣れた40㎝前後のヒラメの胃の中を見てみると、まさに100均ジグサイズの小魚が出てきました。

このことから、2つのことを考えました。

一つ目は、マッチ・ザ・ベイトはやはり意識しなくて良いことです。

私は潮回りや潮目などもそうなのですが、〇潮だから釣れないというように決めつけず、また、潮目はあれば狙うが執拗にこだわらないようにしています。

こうしたことはベターであってマストではないのです。

二つ目は、体長の1/3までのサイズのルアーなら問題なく喰ってくるということです。

以前は、反応がなかったらルアーのサイズを落とすというのをセオリーとして覚えていました。

しかし、大きいルアーの威力を知ってからは、むしろ出来るだけ大きいルアーを選択するようになりました。

以前泳がせ釣りなどもやっていましたので、その経験も踏まえると、ルアーのサイズが、魚の体長の1/3までなら全く問題ないと考えています。

ターゲットが30㎝ならルアーのサイズは10㎝、60㎝のターゲットなら20㎝のルアーで釣れます(補足すると、サイズより細さが重要だと考えています)。

マッチ・ザ・ベイトの知識がある人は、釣れなければ釣れないほどもっとベイトに似せなければと考えてしまうかもしれませんが、そうではなく単純に食事タイムでないだけかもしれません。

『マッチ・ザ・ベイト』という考え方も知っておきつつも、それは考え方の一つであり、万能ではないと心得ておくことが大事なのではないでしょうか。

追記:2023年秋 エビが口に入った状態のヒラメ(メタルジグ40gでヒット)

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Posted by KEN(運営者)