2023年春の新製品 ダイソー『メタルジグフラット』
2023年春、ダイソージグの新製品が発売されました。
『メタルジグフラット』です。
実釣してきましたので、特徴や使い心地などを簡単に紹介したいと思います。
ダイソージグ第4世代
2023年春に発売された『メタルジグフラット』は、100円ショップ「ザ・ダイソー」で販売されているジグの第4世代にあたります(18g未満のジグカテゴリーを除く)。
各世代を振り返ってみると、
第1世代はリア重心の『ジグベイト』(2020年7月廃版)、
第2世代は太身でセンターバランスの『ジグロック』、
第3世代は細身でセンターバランスの『メタルジグ』(2020年夏発売)、
いずれもウエイトは18g,28g,40gの3ラインナップでした。
カラーは、ダイソーで売られているものは第1世代と第2世代は3種類、第3世代は4種類あります(なお、第2世代の『ジグロック』は、ダイソーと異なるカラーラインナップでセリアでも売られています)。
そして、2023年春にダイソージグ第4世代の『メタルジグフラット』が発売されました。
私がよく行く店舗では2023年5月から取り扱いが開始されましたが、4月中に販売が開始された地域もあったようです。
なお、5/23時点で公式オンラインショップでは販売されていません。
重さ
ウエイトのラインナップは、これまで通り18g,28g,40gの3パターンのようです。
第3世代と同じく、ジグ本体にウエイトが印字される仕様になりました。
カラー
カラーは2023年5時点ではシラス(Whitebait)、ミドキン(Green Gold)、ブルピン(Blue Pink)の3種類。
『ジグロック』ではシルバーと言っていたカラーはシラスと言い換えられています。
第3世代の『メタルジグ』は、最初にイワシカラ―1種類が販売され、しばらく経ってからグローカラー2種類とブルピンカラーが追加されました(地域差あるかも)。
バランス(重心)
『メタルジグフラット』はリア重心です。
第2世代『ジグロック』、第3世代『メタルジグ』はセンターバランスだったのに対し、第4世代はリア重心になりました。
ただ、第1世代の『ジグベイト』ほど極端なリア重心ではなく、ほんの少しのレベルです。
第2,3世代では使いやすいセンターバランスと謳っていたのですが、飛距離を求める流行に合わせてきたといえるでしょう。
シルエットは第2世代の『ジグロック』とよく似ていますが、全体的に丸みがかっていて、リアアイ付近に抵抗を減らすための平面が追加されています。
リングとフック
リングとフックサイズがパッケージ(右下部)に記載されるようになりました。
スプリットリングのサイズはウエイトに関わらず3号です。
フックサイズは、18gは8号、28gと40gは6号です。
これまでの100均ジグはリングとフックの品質が悪かったため、使用する際はすべて交換していましたが、今回の『メタルジグフラット』のパッケージ裏を見ると、素材の変更はなさそうですので今回も同様の扱いにした方が無難でしょう。
ラインアイ
ラインアイの径は第2世代『ジグロック』と比較すると太くなりました。
ノギスで計測すると1.0mmでしたので、ジグロックの0.8mmから0.2mm太くなりました。
0.2mmの差は大きいです。
『ジグロック』では曲がることがよくあったので、心強いですね。
釣れる魚は?
釣れる魚は従来と変わらず、青物、根魚、平物などが狙えるでしょう。
おすすめのアクション
個人的には、100均のジグのアクションはただ巻きとリフト&フォールをオススメしています。
どちらもジグのアクションの基本であるため、巻きスピードやリフトの幅やスピードを変えたり組み合わせたりすれば、膨大な数のアクションが出来ることになります。
ただ巻きとリフト&フォールについて、詳しく知りたい人は以下の記事を読んでみてください。
使用上の注意点
どの世代のジグにも共有して言えることなのですが、リングとフックは交換しましょう。
針先が鈍すぎる、強度がない、錆びやすいといった問題があるからです。
根掛かりして海中に残ってしまった場合は、錆びて脆い方が環境的には良いと思います。
しかし、現時点では実釣に堪えない品質だと感じている釣り人は、多くいるようです。
第2世代『ジグロック』との違い
スペック的な違いは、上述のとおり、重心、リアアイに追加された平面、丸み、ラインアイの太さが挙げられます。
一つずつ見ていくと、重心がリア寄りになったことから飛距離UPが期待できます。
また、フォール速度もUPし、フォール方向はリア方向の確率が上がります。
これによりライントラブル(いわゆるエビる状態)が軽減されます。
さらに、リアアイに追加された平面がこれらの特徴を強化します。
次に、全体的に丸みを帯びる形状になっていますので、引き抵抗は軽くなります。
しかし、逆に潮の重みを感じる能力は落ちてしまいます。
個人的には、フォール速度が速くなったことと潮の流れが感じにくなったことは実釣上大事な点なので、『ジグロック』と使い分けるポイントになりそうです。
ただフォール速度を上げたければ第3世代の『メタルジグ』を使えば良いですから、第4世代は第2世代の尖った部分をそぎ落としてマイルドになり、誰でも使いやすくなった分、キラリと光るところがなくなったイメージがあります。
そのため、第4世代『メタルジグフラット』にしかない特徴はいまのところ見いだせていません。
マニアックな視点
僭越ながら、ヘビーユーザーならではの視点で気づいたことがあります。
パッケージの簡素化
第3世代からパッケージが簡素化されましたが、第4世代もそれを踏襲しています。
持ち帰り時や保管時に嵩張らない、ゴミが少ない、スタイリッシュに見えると悪い点が見つかりません。
第3世代も最初はケースと台紙を留めるテープが外れやすい弱点があったのですが、第3世代のブルピンカラーから現在の仕様になりました。
ちなみに、台紙は紙ゴミ、カバーはプラゴミです。
釣り場で開封するのではなく、家で開封してその時に分別しましょう。
ネーミング
前作『メタルジグ』が発表されたときに、(個人的に)大いに話題になったことがあります。
それは、第1世代や第2世代のようなジグの名称ではなく、ルアーの1カテゴリーである「メタルジグ」を商品名に用いたことです。
ルアーのうち、主に金属製で扁平のルアーは通称「メタルジグ」に分類されます。
第3世代ではこのカテゴリー名を商品名にするというハプニングがあったわけです。
第1世代の『ジグベイト』、第2世代の『ジグロック』もメタルジグのカテゴリーに入ります。
当然に、第3世代も何かしらの商品名がつくと思っていたところ、カテゴリー名できたわけです。
もはや第3世代で完成形なのか、次はないのか、ご乱心!と勝手に興奮していましたが、今回きたのが『メタルジグフラット』。
前回のネーミングを何とも思っていないかのようなネーミング。
こうなると第5世代の商品名はなんでもありですね。
ダイソーはここ数年「よく釣れる!釣具シリーズ」としてブランディングして様々な釣り具を商品化していますが、上記のことからジグについては計画的に商品開発をしているとは思えず、ブランディングが出来ていないのがもったいないと感じています。
エギシリーズもマイナーチェンジを繰り返していますが、第4世代まで続いている釣り具はジグぐらいなのではないでしょうか。
それぐらい人気なので余計にもったいない。
それはともかく、第5世代がどんな形状になるかだけでなく、どんなネーミングになるのか、期待している人は多いのではないでしょうか。
そして個人的には大変お世話になっている第2世代『ジグロック』は廃版になってしまうのか、こちらも気になるところです。
まとめ
2023年春発売のダイソージグ第4世代『メタルジグフラット』。
第2世代『ジグロック』に似ているものの、流行を取り入れつつ、丸みを持たせて全体的に抵抗を減らしたたマイルドな形状になりました。
飛距離UP、巻き抵抗の軽減といったメリットがある一方、潮の重みを感じにくいといったデメリットもありますが、これ一つでどんなアクションもこなせる優等生のジグといえるでしょう。
ディスカッション
40gもあるんですねそれはリペイント的にも朗報
スタックできない座れるボックスといい「置く場所がねんだよ!」って現場の悲鳴を感じる…
シラスの40gが見つからないんですよねぇ
出てないのかな
最寄りの店舗にありましたので製品化はされていますが、こちらでは28gのシラスがありませんので、在庫は地域差があるようです。